障害のある教師について

秋田県の中学校で数学を教えている三戸学先生が20年間も担任になれていないことの不当性を考えるために、諸外国とりわけインクルーシブ教育をすすめている国ではどういう状況にあるのか調べることにした。

すると、「障害のある教師:文献研究’(Teachers with disabilities: a literature review)」というサイトが見つかった。しかし、要約しか見ることができない。PDFを購入すればいいのだが、これが高い。したがって、ここではその要約を紹介。ここでは、

これまでのインクルーシブ教育研究において、障害のある教師を対象としてこなかったことを批判している。

「インクルーシブ教育制度の発展は障害者が社会に完全に参加するための基本的な柱と見なされている。これまでインクルーシブ教育研究は主に障害のある生徒、特別教育の教師、そして立法の役割に焦点をあててきたが、真にインクルーシブな教育制度の確立における別の重要なプレーヤーである障害のある教師にはあまり注意を払ってはこなかった。この知識のギャップに対処するために、本論では、障害のある教師に関連する問題をに関する研究からの主な調査結果と貢献を分析する文献レビューを行う。査読付ジャーナルに英語で掲載された53の記事から、この論文は4つの主要な研究トピックを取り上げる。(1)教師の人生の軌跡、教育実践、および課題。 (2)教師の養成。 (3)(生徒と校長の間に位置する)障害のある教師についての見方、および(4)障害のある教師をとりあげる文献の少なさ。インクルーシブ教育に関する研究課題は、障害のある教師の視点を含めることから利益を得るだろうと私たちは主張する。」


続けてネットで調べていたら「障害のある教師ネットワーク(the Disabled Teachers Network)」があることが分かった。https://disabledteachersnetwork.weebly.com/ 同ネットワークについては次のような説明あり。

「障害のある教師による障害のある教師のためのネットワーク。 障害のある教育者に特有の問題に取り組んでいます。 私たちのEニュースレター作成に協力してください。 DTN調査結果(Teachers with Disabilities: Their Challenges and Their Needs By A.D. Walker ©2018 University of Central Florida )が完成しました。 障害のある教師の労働力を向上します。 障害者による障害者向けサービスを支援します。 私たちのコミュニティフォーラムは現在作成中です。」


このHPで利用できる資料やデータについては次の機会に紹介したい。


嶺井正也の教育情報

日本やイタリア、国際機関の公教育政策に関するデータ、資料などを紹介する。インクルーシブ教育、公立学校選択制、OECDのPISA、教育インターナショナルなどがトピックになる

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