2021.03.29 07:16『インクルーシブ教育を当たり前に』の著者タラ・フラッド(Tara Flood)について タラ・フラッドは障害者の権利活動家であり特別教育の生存者である。タラは2006年4月からインクルーシブ教育同盟の理事を務めている。タラは長年、草の根レベルで英国の障害者権利運動に関与しており、地方、地域、国内、ヨーロッパ、および国際レベルですべての障害者に平等をもたらす社会的および政治的変化の創出に取り組んでいる。タラはリーズ大学で社会政策の修士号を取得している。 インクルーシブ教育同盟(ALLFIE)はすべての障害のある生徒と生徒(特別教育ニーズを有する生徒を含む)が主流の教育に包摂される権利と分離の廃止のために活動している。タラは、障害者の権利に関する国連条約の策定に関する国連での議論に参画し、現在は条約が特に第7条「障害のある子ども...
2021.03.28 08:22これから読む報告書『インクルージョンを”当たり前”に』この報告書はイングランドの「インクルーシブ教育同盟」の前ディレクターのタラ・フラッド(Tara Flood)がチャーチル財団の資金をえて、フィンランドとカナダを訪れ、同地でのインクルーシブ教育について学んだことをまとめたものである。2019年発行である。まず、主な調査結果(key finfings)について紹介 主な調査結果 私の調査結果は真にすべての生徒をインクルードできるように教育制度を変革する、そのために必要な重要な概念に焦点をあてている。 分離(segregation)を非合法化し、インクルージョンを可能にする法的枠組みの必要性インクルージョンに必要な柔軟性があり、リソースが豊富でだれでも受け入れる(welcoming)学校...
2021.03.27 07:58国際教育計画研究所(International Institute of Education Planning)のインクルーシブ教育のとらえ方 以前所属していた公教育計画学会のHPに、ユネスコの国際教育局(International Bureau of Education)が刊行したインクルーシブ教育に関する冊子の翻訳を掲載したことがある。 このユネスコの国際教育局についてはこれまでもその資料を読んだり、情報を集めたことがああったが、なんとも不思議なことに、いや怠慢なことにユネスコ関係の機関としてこの国際教育研究所(IIEP)なるものが1964年以来活動していることは、今まで知ることがなかった。 最近のユネスコのインクルーシブ教育に関するデータや資料がないかと、「UNESCO, inclusive education」で検索をかけてみたら、二番目に出てきたのがhttp://www.iiep...
2021.03.24 07:21障害のある教師支援組織:英国と米国昨日紹介した「障害のある教師ネットワーク」のHPには、英国と米国における障害のある教師支援組織が紹介されている。英国(UK):ただし、情報が古いようで③(新しいNEU)以外は検索できないようだ。①障壁を取り除き、機会を拡大するための障害のある教師専門部会(Disabled Teachers Taskforce Removing barriers. Promoting opportunities)②障害のある教師のための大学院教員研修資源Graduate Teacher Training Resources for Teachers with Disabilities)③全国教員組合は障害のある教師のための社会的ネットワークを設けている(National...
2021.03.23 06:37障害のある教師について秋田県の中学校で数学を教えている三戸学先生が20年間も担任になれていないことの不当性を考えるために、諸外国とりわけインクルーシブ教育をすすめている国ではどういう状況にあるのか調べることにした。すると、「障害のある教師:文献研究’(Teachers with disabilities: a literature review)」というサイトが見つかった。しかし、要約しか見ることができない。PDFを購入すればいいのだが、これが高い。したがって、ここではその要約を紹介。ここでは、これまでのインクルーシブ教育研究において、障害のある教師を対象としてこなかったことを批判している。「インクルーシブ教育制度の発展は障害者が社会に完全に参加するための基本的な柱と見なさ...
2021.03.22 01:082021(令和3)年3月16日 参議院文教科学委員会記録より 秋田県の中学校で数学を教えている三戸学教諭が勤務して20年が経過するのに担任を持てまいままであることが国会(参議院)で取り上げられた。取り上げたのはれいわ新選組の舩後靖彦(ふなご やすひこ)議員。同議員のことはhttps://yasuhiko-funago.jp/をご覧あれ。舩後議員は、そもそも教育関係において障害者雇用が極端に少ない問題をとりあげるなかで、三戸学教諭が長年担任できていないことを取り上げた。舩後:先ほども紹介した障害のある教職員ネットワー クの一員でもある脳性麻痺がある公立中学校の数 学教諭から、二十年間教員をやっていて一度も普 通学級の担任を受け持たせてもらえないという相 談が寄せられました。この先生は子供の頃から特 別支援学校や特...
2021.03.18 01:21イングランド:NUT(全国教員組合)がNEU(全国教育組合)へNEUとはイングランドで最大の教員組合であったNUT(the National Union of Teachers)が2017年に 全国教員・講師協会( the Association of Teachers and Lecturers)とが合同してできた新しい組合。この合同については、これまで知らなった。同組合のHPのよると概要や使命は次のようになっている。「ヨーロッパ最大の教育組合であり、教師の過半数を含む45万人以上のメンバーを支援および代表しています。地方自治体、アカデミー、独立学校、 独立学校、シックスフォームカレッジ、FE / HEなど、英国全土のあらゆる分野で働いている研修生、新任または経験豊富な教師、講師、支援スタッフ、リーダ...
2021.03.15 20:11イングランドのCSIE(インクルーシブ教育研究センター)からのお知らせ:2つの無料イベント案内1つはオンラインで見ることのできる映画への招待(下記の写真をごらんあれ)INTELLIGENT LIVES Monday 22 March 2021, 4-6 pm: FREE online film screening
2021.03.09 09:50新しい個別教育計画に関する指針 その1 2020年12月29日 2017年委任立法第66号第7条に基づく支援措置の配分のための1992年法律第104号第4条及び5条に基づく評価様式及び学校で作成する個別教育計画モデルの明示についての指針はじめに、概括、関連法規 2017年の委任立法令第66号で導入された新しい法規定(2019年に委任立法令第96号で修正されている)は、イタリアをインクルーシブ教育政策において最も進んだ国の1つと見なしうる公平性とホスピタリティの伝統に沿って、障害のある生徒及び学生の学習への権利保障についてすでに非常に高度な法規枠組みを完成させている。 この法的枠組みは、「支援、社会統合、および障害者の権利の...
2021.03.07 07:07ポルトガル:インクルーシブ教育への歩み(法制度)https://www.european-agency.org/country-information/portugal/legislation-and-policy(EU特別ニーズ・インクルーシブ教育機構の各国プロフィールの資料を翻訳。ポルトガルの法令体系が不明のため、decreet-lawは「政令」と訳している。以下は嶺井の仮訳である。
2021.03.05 06:341975年ファルクッチ委員会報告書 その34. 母親学校についての配慮事項 統合に向けて学校の目的と性格に関する一般的な指針が母親学校にも適用されることを考えると、母親学校に関してもそれらを明確にしておくことが望ましい。 本委員会は、特別母親学校と普通母親学校の特別学級という制度についても意見を表明してきた。特に困難を有する子どもたちには、母親学校が彼らの発達のために果たすことができる本質的な機能を考慮して、入学時に優先権が与えられなければならない。 6歳になったからといって母親学校への就学が官僚的に拒否されてはならない。1年か2年を超えない範囲で母親学校在籍が必要かどうかを評価しなければならない。 ハンディキャップのある幼児を母親学校に統合する...